歯並びと同時に、正しく咬み合わせができているか考えてみてください。
矯正治療で、きれいな歯並び、機能的な咬み合わせを手に入れましょう。

矯正治療をお考えの方へ

矯正治療をお考えになる患者さまには、歯並びを気にされている方が多くいらっしゃいます。
叢生(八重歯、乱ぐい歯など)や、歯の向きなど、まず見た目が気になりますよね。
こうした方の歯列には、見た目の点のほかにも、咬み合わせの点で問題があります。歯列矯正治療で、専用の装置を用いて歯や顎の骨に力をかけてゆっくりと動かしていくことで、歯並びを改善することができます。

また、歯列矯正のご相談に来られた患者さまの中には、不正咬合を併せ持っている方もいらっしゃいます。不正咬合とは、上下の顎の歯並びがお互いに正しく咬み合わない状態をいいます。
叢生(歯列がガタガタした状態)も不正咬合のひとつで、上顎前突(出っ歯)、反対咬合(受け口)、開咬(上下の歯に隙間がある)などがあります。
不正咬合には、見た目だけでなく、さまざまなデメリットがあります。

咬み合わせが悪いことによるデメリット

咬み合わせが悪いことによるデメリット

  • 食べ物がうまく咬めない
  • 言葉が明瞭でなくなる
  • 虫歯になりやすい
  • 歯槽膿漏になりやすい
  • 口臭の原因になる
  • 顎の関節に負担をかける
  • 歯を折りやすい、ケガしやすい

など

ライフスタイルが確立している成人の矯正治療には自由に方針と計画を立てられるメリットがあります。

ライフスタイルが確立している成人の矯正治療には自由に方針と計画を立てられるメリットがあります。

学生時代は気にならなかったのに、大人になってから自分の歯並びが気になりだしたり、歯並びと健康の大切さに気づかれたりする方もいらっしゃいます。また、子どもの頃から歯並びを気にしていながら矯正治療を受けなかった方など、成人してから矯正を考える方も少なくありません。 大人になってからの矯正治療には、次のようなメリットがあります。

  • 「自分で決断するため、治療方針などを決定しやすい」
  • 「矯正治療法の自由度が高い」
  • 「治療計画が立てやすい」
  • 「矯正により、虫歯や歯周病の予防にもつながる」
  • 「正しい咬み合わせにより、食いしばりなどがなくなって肩凝りなども軽減する」

そしてやはり、一番のメリットは
「美しい歯並びで笑顔に自信が持てること」ではないでしょうか。

美しい歯並びと、正しく機能的な咬み合わせを手に入れて、心身ともに健康な毎日を目指しましょう。

矯正歯科治療中に起こりうるリスクと限界について矯正歯科治療中に起こりうるリスクと限界について

矯正歯科治療中に起こりうるリスクと限界について

矯正歯科治療を進めていくためには、患者さんによるご協力と治療に関する知識が大切です。それにより良い家庭と結果を生むことになりますので、体の治療と同じようにいくつかのリスク及び限界があることを認識しておく必要があります。

歯痛

装置装着後、当日から7日間程度(特に食事の際)歯痛を感じることがありますが、歯が動く正常な反応なので心配ありません。症状によっては、鎮痛剤を服用していただきますが、通常痛みは時間経過と共に、消失していきます。長期間に及ぶ場合はお申し出下さい。

むし歯・歯周病・脱灰(初期むし歯)

治療期間中は出来るだ重なってけ間食を避けて食後の歯磨きを忘れずに行って下さい。プラークを取り除き口腔衛生を保ち、大切な歯を失う原因を作らないように心掛けましょう。治療中に虫歯や歯周病が見つかった場合は、装置を外して専門医にて治療していただくことがあります。場合によっては、治療期間が延びてしまいますので、口腔衛生管理は徹底して行ってください。

口内炎

頬粘膜・口唇・舌などにできることがあります。お渡しする塗り薬や装置をカバーするワックスで対処して下さい。塗り薬やワックスが不足、または症状が悪化した場合はお申し出下さい。

発音障害

裏側からの治療や床装置使用の際、サ行・タ行・ラ行が話しづらくなります。期間は様々ですが、程なく慣れますので、ご安心下さい。

歯肉退縮・ブラックトライアングル

特に歯周病や何らかの原因で歯肉が下がっている方は、歯を動かすことでさらに歯肉が下がり歯根が露出することがあります。また、歯の形にもよりますが、重なっていた歯がきれいに並んでくると歯肉と両隣の歯との間に三角形の隙間(ブラックトライアングル)ができることがあります。これは歯肉が下がったように見えますが、実際は正常な歯並びなので問題ありません。

歯髄炎

歯の移動中、様々な原因により歯の神経がしみるように痛むことがあります。通常数日で治まりますが、長期に渡る場合は、ご相談下さい。また、しみるような症状は他にも原因がありますし、状態によっては、ごくまれに歯が失活し、変色することがありますので、気になる方は、お申し出ください。

歯根吸収

治療中に歯根が短くなることがありますが、健康な条件下で起こる場合には、何の問題もありません。ただし、口腔衛生が充分に行われずに歯周病を引き起こした時には歯の寿命に影響することがあります。

顎関節症

すべてのケースで起こるわけではありませんが、治療の内容や過程で、開口障害・頭痛・耳鳴り・筋の硬直などが生じることがあります。顎関節症と矯正治療との相関性はないとさ「」れていますし、肩こりや姿勢、ストレスなどで発症することもあります。

顎の外科処置

上下の顎のズレあるいは、成長に伴う顎の不調和、また治療中の協力が得られない場合には、矯正歯科治療のみでは治療不可能なので外科処置を併用することがあります。その場合は専門医(口腔外科)にご依頼します。

歯の咬耗とエナメルクラック

装置装着後、装置と歯が一時的に強く接触することがあり、まれに歯の一部が磨り減ってしまうことがあります。治療中または装置除去時、歯の表面のエナメル質にクラックと呼ばれる小さな亀裂が生じることがあります。これは食事や咬み締めなど様々な原因で日常生活においても起こるものです。ほとんどの場合は症状がなく治療の必要もありません。

抜歯について

当院では可能な限り非抜歯での治療ををしております。しかし、歯と顎のバランスが取れない場合は抜歯による治療を選択することもあります。その場合は処置歯や問題のある歯を抜歯するように考慮いたしますが、やむを得ず健全歯を抜歯することもあります。また治療に支障をきたす場合、まだ萠出していない「親知らず」を抜歯することがあります。抜歯は専門医にご依頼します。

治療の限界

まれに歯を骨が癒着しているこがあります。治療に必要な場合は専門医で歯と骨を引き剥がす処置をしていただく場合があります。骨格の不調和や歯の大きさの違いから、顔のゆがみを治したり、完璧な咬み合わせを作る事ができない場合があります。また、顎口腔機能に悪影響を及ぼすと判断された場合、ご希望にそえないこともあります。

治療期間

歯の動くスピードには個人差があるため、治療期間が予定より変更されることがあります。また、治療期間は患者さんの協力度によっても変わってきます。治療時にして頂く顎間ゴム(上の歯と下の歯を結びつけるもので咬み合わせをよくさせるものです)の協力は不可欠です。協力が得られない場合は矯正装置を外すこともあります。

後戻り

治療後、歯は元の位置に戻ろうとする傾向があります。そのため、装置除去後にリテーナー(保定装置)で後戻りを最小限に抑えます。リテーナーはキレイな歯並びを保つためにとても大切です。使用方法や時間については保定開始時に再度ご説明しますので、必ず指示に従ってください。保定装置をしようしても顎の成長異常・歯周病・舌や口唇の癖・鼻咽喉疾患などによる口呼吸や歯ぎしりなどにより後戻りが生じることがあります。当院では保定観察期間を23年設けていますが、その後全く後戻りをしないということではありません。そのため当院では保定観察期間終了後もリテーナーの使用継続をお勧めします。